逆方向リンク送信レートを決定する方法事件

裁判所 東京地裁
判決日 2018年04月26日
事件名 逆方向リンク送信レートを決定する方法事件
キーワード

着目点 ライセンスを付与する交渉において、通信規格の特許一覧表を送付し、原告製品において実施しているものを特定するように求めたことによっては、訴えの確認の利益があるとは認められないとした例
事件番号 平成29年(ワ)5274号

判決のポイント

争 点

確認の利益の有無について

裁判所の判断

本件ライセンス交渉の経過についてみると,本件ライセンス交渉は,原告製品の生産,譲渡等について,原告アップルへの供給をしているCM4社に被告クアルコムが本件特許を含む特許についてCMライセンスを付与しているという取引形態を改め,被告クアルコムが原告アップルに対して直接ライセンスを付与することを目的とした交渉であった(認定事実(1)及び(2))。この交渉の経過において,被告クアルコムは,原告アップルから,CMライセンスがなければ原告製品が侵害することになる特許権の特定や原告製品が同特許権を侵害すると考える理由の説明等を求められた。これに対し,被告クアルコムは,被告アップルに対し,原告製品が本件通信規格に準拠しているとの認証を受けていることを述べて,被告クアルコムがETSI(欧州電気通信標準化機構)に開示した特許の一覧表(そこには本件特許の特許番号も記載されている。)を送付し,そのうち原告製品において実施されていないものを特定するよう求めるなどした(認定事実(2)イ,ウ及びオ)。

 これらの本件ライセンス交渉の目的及び本件ライセンス交渉におけるやり取りの内容に照らせば,被告クアルコムが,平成28年,本件ライセンス交渉において,原告アップルに対し,原告製品が本件特許権を侵害していると主張したとは認められない。

・・・

これらを総合すれば,被告クアルコムとの関係において,原告アップルの有する権利又はその法律上の地位に危険又は不安があるとは認められない。